竹島

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  • A6判464ページ
  • 2015年06月03日発売
  • 価格 866円(税込)
  • ISBN 978-4-408-55234-7
    • 在庫あり
竹島

内容紹介

痛快歴史サスペンス

島根県の北にある「竹島」は草木も人間も存在しない、岩と言っても差し支えない島である。しかしこの島は、まぎれもなく日本の領土でありながら、日韓双方にとって長年、経済的・内政的係争の的となっているのは周知の事実。もしその根拠となる歴史文書を入手し、失うものが何もない人物が二国間をあやつろうと考えたら――。

恵まれない家庭に育ち、金だけを信じる28歳のサラリーマン、土居健哉は、正月休みに地元・大阪で獅子舞の真似ごとをしていた。そこで飛び込んだのは坪山博という66歳の老人の家。子もなく妻にも先立たれた坪山は、江戸期から先祖代々伝わる、竹島に関した和本を有していた。坪山いわく、その和本には、竹島問題の決定打となる記述があるのだ。

健哉の運命のギアチェンジが始まった。坪山と諮り、当該和本を購入せよと早速外務省へ交渉を挑む。和本に記されたのは、江戸時代の浜田藩(現・島根県)がかかわった抜け荷(密貿易)の詳細。浜田藩御用商人の会津屋八右衛門が起こした密貿易事件を仔細に読むと、当時の竹島は日本領とも朝鮮領ともに取れるように書かれていた。

外務省で交渉の矢面に立ったのは入省6年目の滝井ことみ。ことみは直ちに日下部重吾外相ら上層部を巻き込んで事態打開に奔走する。ことみから一旦断られた健哉は、次に大阪の韓国総領事館へ和本を持ち込んだが、外務省に先手を打たれ、一度は韓国側から袖にされた。だが、したたかな外交官、チェ・ウォンイルから新たな提案がもたらされた。だがその帰途、和本を狙う何者かに健哉が襲われるに至り、事態は健哉をめぐり想像もつかない“領域”へ足を突っ込もうとしていた。

日韓双方を両天秤にかけはじめた健哉に対し、次に動いたのは日下部外相。日下部とことみは一計を案じ、韓国大使ウ・ジョンミンおよび健哉、坪山を日韓サッカー戦スタジアムの貴賓席へ集める。そこで日下部たちから提案された、世にも稀なる大博打とは……。