「月刊J-novel2011年11月号」書影

月刊J-novel2011年11月号

実業之日本社  ( ジツギョウノニホンシャ )

A5判

2011年10月15日発売

価格 576円(税込)

雑誌コード 05103-1100-11

在庫なし

生まれたての物語をあなたに

小社文芸書出版100年を記念したシリーズ企画「心に響く百年の名作」、第5弾の今回は、当社から刊行された川端康成、三島由紀夫の作品にスポットを当てます。川端康成は、伝説の雑誌「少女の友」に連載された「乙女の港」の世界を紹介。このたび実業之日本社文庫から初文庫化されることを記念し、辛酸なめ子氏がエッセイを、深澤晴美氏が評論をお寄せくださいました。また「少女の友」に掲載した短編「兄の遺曲」を復刻掲載します。三島由紀夫は、初期の短編「家族合せ」、エッセイ「わが魅せられたるもの」を復刻しています。文豪たちの若き日の作品、是非お楽しみください。

現代作家たちも負けてはいません。今号の注目短編は、蒼井上鷹氏のミステリー「猫好きに悪人は……」。朱川湊人氏の現代小説「紫陽花獣」は、栖大智シリーズの完結編です。真藤順丈氏の映画職人シリーズ、今回の「マグナムオーパス」も必読です。大門剛明氏は伝説をめぐる殺人「言うな地蔵」、東川篤哉氏は鯉ヶ窪学園探偵部シリーズ「霧ヶ峰涼の学園祭騒動記」、いずれも力の入った傑作です。

好評の連載小説は、赤川次郎のミステリー「売り出された花嫁」が今回最終回を迎えます。石持浅海氏の本格推理小説「V(ブイ)」、門井慶喜氏のサスペンス「竹島」、香納諒一氏の社会派サスペンス「レミングの荒野」、小手鞠るい氏の現代小説「あなたにつながる記憶のすべて」、中村彰彦氏の時代戦記小説「真田三代風雲録」、貫井徳郎氏の現代小説「微笑む人」、原田マハ氏の“政界ダイアリー”「総理の夫 First Gentleman」、いずれも好調です。また、今月新刊『任侠病院』が刊行となる今野敏氏が、本作に関してインタビューにこたえてくださいました。

「私のたからもの」は、高野和明氏が登場です。連載エッセイの北杜夫氏「マンボウ夢草紙」、出久根達郎氏の「今月号の旧刊誌」、津村記久子氏の「枕元の本棚」、も快調です。新鋭作家が登場するエッセイ「オン・ステージ」(日向まさみち、彩坂美月各氏)、書評ページJ’s Book Bar(末國善己、瀧井朝世、香山二三郎、紀伊國屋書店梅田本店 小泉真規子各氏)など読み応えたっぷりです。