「そこが知りたかった!」。 そんな「?」を満載しました。
(目次の一例です。文字が青色の項目をクリックすると、実際のQ&A記事が読めます)
Q. 子どもの夢を育てるには、何をすればいいか?/ Q. 個性や特色を伸ばすにはどうすればよいか?/ Q. 子どもに目標を持たせる方法はあるのですか?/
Q. 将来について親子で話し合う時のポイントは?/ Q. 適性と進路をどう結びつければいいのですか?/
Q. 職業に関する情報はどこから得ればいいのか?/ Q. 最近の職業を知らないが、どう教えればいい?/ Q. 進路先を調べる時に留意する点はありますか?/
Q. 高校に関する情報を集める方法はありますか?/ Q. 高専、専門学校、各種学校とはどんな学校か?/ Q.
成績が上がらないが、何か方法はありますか?/ Q. 学校の進路相談にはどう臨むのがいいですか?/ Q. 受験期の子どもにはどう接すればいいですか?/
Q. 受験に失敗したら、どうすればいいのですか?
…そのほか、たくさんの問いに答えます。
わかりやすく、親切に答えます。
(本文の一例です)
子どもに目標を持たせる方法はあるのですか?
最近の子どもは夢や希望がなく、しらけているとよくいわれますが、一人ひとりよく聞いてみるとけっこう夢や希望をもっているものです。しかし、その夢や希望も不十分であり、実現を目指して努力していこうというところまで至っていないのがほとんどです。
また、親のなかには、まだ先のことだからとか、希望は変わるものだからあわてることはないと考え、あまり努力することをすすめない場合があります。
しかし、将来への希望は、長期にわたる努力の積み重ねによってはじめて実現できるものであり、希望が変わっていく(この年頃の夢や希望は変わっていくものであると考えて欲しい)にしても、今の段階で希望の実現を目ざして努力する必要について、子どもの考えにも耳を傾けながら、子どもと十分に話し合って欲しいと思います。
では、子どもに将来の夢や希望をもたせるため、親としてどんな点に留意したらよいか次に述べてみましょう。
・子どもの願いや話をよく聞いてやる
・常に、「あなたはどうするの」とか、「将来、何になりたいの」という問いかけをする
・伝記物や有名人などの生い立ちに関するものを、目や耳に触れさせるようにする
・親や身近な人の青少年時代の話を聞かせたり、身近な人に語ってもらう
・何事においても、目標があって進んでいくという、大人の社会のしくみなどについて理解させる(例えば、会社の場合、国や都道府県の予算や事業計画の場合、スポーツ選手やスポーツの各チームの目標などの場合を例として)
以上のような点に留意しながら、「将来、どのような生き方をしていきたいのか。また、何になるつもりか。なるにはどんな計画や努力が必要か。もしなれたら、一度しかない人生をどんなふうにやっていきたいのか。今の時期から体力をつくり、得意なものを伸ばし、頑張ってみろ」というようなことを子どもの目標にさせ、毎日の学校生活や家庭生活が充実したものになるよう激励し、援助することが大切でしょう。
また、将来の希望実現のためには、勉強も怠ってはならないことを教えて欲しいと思います。
しかし、勉強は本人がその気にならなければ効果があがりませんので、「何のために勉強するのか」とか「何のために進学するのか」などについても、折に触れて話し合ったり、考えさせてみるのも、子どもに”将来の目標を持たせる”ことにつながるでしょう。
ただ、親の姿勢として、「将来のことや職業のことなど、今から考えても仕方がない。そんなことより、勉強を一生懸命やって、目ざす高校の入試を突破することが大切。今は余計なことを考えずに勉強さえしていればいいのだ」というような、目先のことだけで激励するのはぜひつつしんで欲しいものです。
一言アドバイス
子供は親の影響を強く受けて育つものです。親としてのアドバイスや援助の仕方を間違えると、年齢が進んでからの修正は難しくなりますので、慎重なアドバイスや援助をお願いします。
適性と進路をどう結びつければいいのですか?
子どもたちは、一年生の時に「自分を知る」という題材で「人と個性」や「自分の特色」について学んできていますので、この二年生では、適性や特色と進路について考えてみましょう。
将来の職業を考える場合、よく適性という言葉が使われていますが、これはどういうことなのでしょうか。子どもを幼少時からみていると、「この子は○○がうまい」とか「○○に向いている」ということに気づくことがよくあります。この「○○に向いている」とか「○○になったら成功するだろう」というようなことが適性があるということです。
将来の職業を考える場合、「自分にはどのような仕事があっているか」「どのような仕事に能力を発揮できるか」というようなことは、そのこの生涯をも左右する大切なことです。
そこで次には、その適性や子どもの特色と将来の進路とをどう結びつけたらよいのか考えてみたいと思います。
人は「十人十色」といわれるように、人によってその個性も能力もさまざまです。「細かい作業に向いている人」「人前で話をする仕事に向いている人」「事務をとったり、書いたりするのに向いている人」などさまざまです。
そこで、自分の子どもは、「どのようなものに向いているのか」を、まず子どもと考えてください。
子どもの幼少時からの行動と現在の特色だけで「○○に向いている」とか「○○に向いていない」とかという結論はすぐに出さないほうがよい場合があります。例えば、次のような例もあるからです。
事例
中学時代、人の前で話をするのが苦手だったり、人との接触や応対が不得意だった人が、大人になって、営業マンで成功したり、先生になってりっぱにやっていたり、また、中学時代に美術の成績は目立たなかった人が、画家として活躍していたりする例がよくあります。このように実社会に出た人には、中学時代に向いていないと思っていた職業について、すばらしい実績を上げている人をよく見かけます。
これらは、中学時代には適性や能力がはっきされないままになっていましたが、その後、いろいろな経験を積んだり、学習したり、訓練を受けたりして、才能が見事に開花し、仕事をなしとげていく力が身についてきたからだといえるでしょう。
このような例もみられますので、子どもをどのように伸ばせるかという可能性を含めて適性を考えていって欲しいと思います。
また、人の適性は、一つの方面だけではないので、その子の可能性を考慮しながら、本人が「自分を伸ばしていく努力」が非常に大切であることについても考えさせてみてください。
成績が上がらないが、何か方法はありますか?
人には誰にも得意なもの、上手なものがありますが、同時に不得意なもの下手なものもあります。得意なもの、上手なものは自分から進んで行うので、ますます得意になり、上手になっていきますが、逆に、不得意なもの、下手なものは苦手なものとなって、ますます遠ざけるようになってしまいます。そのことは、一年生からの学習についてもいえます。
しかし、上級学校などへの進学や生涯にわたる学習のことを考えると、そのままにしておくことは好ましいことではありません。とくに、三年生の今ごろの時期での学習の悩みは「苦手な教科をどう克服するか」というのが大きな問題になってきます。
そこで、苦手な教科をどう克服すればよいかについて述べてみましょう。
1. 苦手になった理由をあげさせる
例えば、「一、二年での学習をおろそかにしたために基礎が身についていない」「どうしても好きになれないのでその教科には身が入らない」「予習・復習をしなかったためにわからなくなってしまった」などの理由が考えられます。
また次の作文のような例もあります。
私は、一年生の一学期の終わりごろ、英語の授業中に、隣の生徒がおしゃべりをしていたのを、A先生は私と間違えて大声で叱った。それ以来、あんなに張り切っていた英語だったのに、A先生はもちろん、英語まで嫌いになってしまった。そのため、英語の成績は上がらず、苦手な教科になってしまった。 (中学三年生女子)
これは、先生が嫌いになり、英語まで嫌いになってしまった例ですが、子どもたちにはよくあることです。
一般に、苦手な原因が自分の感情や学習意欲などにあっても、それに気づかないで、自分以外にあると思う傾向があるので、自分を見つめるような方向に持っていくことも大切です。
2. 苦手な教科の克服への努力をさせる
・ 一、二年生で学習した基本的なものから始める
・ やさしい、できそうな問題を多くやり、自信をもたせるようにする
・ 毎日、一定の時間、苦手な教科の学習をする。できれば、やさしい、覚えやすいところから始める
・ カードやまとめのノートをつくり、いつでもみられるようにしておく
・ 克服の方法を先生や友だちなどと相談してみる。または、学級会などでほかの人の意見を参考にする
このほかに、本人自身の苦手意識を取り除くように努力させることが大切です。
また、このころの学習上の悩みは、一般的に次のようなことが考えられます。
1. いくら勉強しても成績が上がらない 2. 勉強に集中できない 3. 思うように計画が進まない 4. 苦手な教科を克服できない 5. 最近、将来のことを考えるとあせって何事も手につかない 6. 自分の希望する進路と親の希望が合わない 7. 進路先がなかなか決められないなど
子どもにとってはどれも真剣なものです。そこで、子どもとの対話のなかから、今一番悩んでいることをあげさせ、親子で解決できない場合は先生に相談し、できるだけ早く解決しておくことが大切です。
なかには、その悩みを親に打ち明けない場合も多くみられますので、日頃の行動や発言などを観察し、子どもを責めるのではなく、早めに先生に相談し、親として適切なアドバイスをして欲しいものです。