シェール革命繁栄する企業、消える産業想像を超えたエネルギーコストの低下が直撃

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  • 四六判上製224ページ
  • 2014年01月10日発売
  • 本体価格 1500円+税
  • ISBN 978-4-408-11025-7
    • 品切重版未定
シェール革命繁栄する企業、消える産業

内容紹介

21世紀は「米国の世紀」と呼ばれる時代になるかもしれない。

シェール革命は世界の勢力地図を大きく塗り替えることになる。これまで21世紀は「新興国の世紀」という認識が常識だったが、最近では「米国の世紀」という見方が支配的になりつつある。世界のマネー、人、モノが再び米国に集まってくるという、誰も想像できなかった時代の幕開けとなる。その最大の理由が米国で進行しているシェール革命だ。地下2000~3000メートルにあるシェール層に膨大な天然ガスと原油が眠っており、その採掘が拡大し、今や米国はエネルギー産出国として生まれ変わりつつある。2020年には米国の原油産出量はサウジアラビアを凌ぐだろうと言われているのだ。当然、天然ガスなど米国はカタールなどから大量に輸入する予定だったのが、それを中止した。

もはや、エネルギーの輸入国ではなくなったのである。中東に頼っていた石油や天然ガスは自国で賄えるという状況に変化したのである。しかも、価格が安い。日本に輸入される天然ガスの価格は100万BTUで18ドル程度。それに対して米国は4ドルにすぎないのだ。だから、それを原料としている化学メーカーは米国に生産基地を相次いで建設に取り掛かっている。大型のエチレンセンターが2015年ごろから相次いで稼働する予定だ。日本の化学メーカーも日本での生産を停止して、米国に進出する事案が増加している。つまり、日本での化学産業は空洞化する危険性がある。

しかし、その一方で、大きなビジネスチャンスを迎える企業がたくさんある。実際、採掘するには高品質なシームレスパイプやコンプレッサーなどが必要だが、それを供給しているのが日本のメーカーで、他国のメーカーは真似できない。かつて米国で起きたゴールドラッシュの時、一番儲けたのは「つるはし屋」といわれている。日本メーカーは現代版の「つるはし屋」的存在として注目されている。また、シェールガス・オイルの採掘技術は米国にしかなく、しかも、巨大なパイプライン網が開発を支えている。こうした背景は中国など他国にはない。だから、米国の独り勝ちなのだ。

こうした変化を、著者の財部誠一氏が現地米国で取材し、ジャーナリストとして鋭く分析し解説したのが、本書である。多くのデータと図を入れて、分かりやすくした。2014年の世界はこのシェール革命を知らずして語れない。その最新情報が詰まった必読の一冊。