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  【障がい者のための】被災後3日間を耐え抜く防災方法④

【障がい者のための】被災後3日間を耐え抜く防災方法④

いまの日本、災害時にどのように命を守るかは、喫緊の問題となっています。補助器具(車いす、杖など)を使って自力移動ができる肢体不自由者の場合の防災方法を特集したこの企画、第4回目は「災害発生時の対応」を紹介します。 ※アイキャッチ画像/八木迷々さんによる写真ACからの写真   災害が起こったら 自宅で大きな揺れの地震が起こった場合、まず自分の身を守ることを優先しよう。車いすの場合は勝手に動かないようにどこかにつかまって揺れが収まるのを待つ。 そして、火の始末をし、家族の安全を確認し、テレビやラジオで情報を入手する。ひとり暮らしの場合は、支援者に連絡し避難の準備を始めよう。 また、大雨などで警戒レベル2が出たら、いつでも避難できるように準備をしておく。   避難所へ向かう時の支援 杖を使用している人の場合は、必要な支援を聞いて、歩行スピードに合わせてサポートする。 車いすの場合は、まず、どんなサポートが必要か、車いすのどこを持てばいいのかなど(頑丈な部分)支援の際に必要なことを聞く。車いすを押す場合は、ユーザーが恐怖心を抱くことがないよう注意する。下の写真のような避難器具があれば便利だ。 牽引式車いす補助装置/本来車いすは後ろから押すことしかできなかったが、「じんりき」は前から引っ張ることを可能にしたもの。必要な時にワンタッチで取り付けることができる   階段の登り降りが必要なところでは、運搬方法を聞いて、安心できる方法でサポートする。階段を登り降りするには、2人以上のサポートが必要だ。 電動車いすの場合は、人を含めると100キロを超える場合がある。車いすごと持ち上げるのが困難な場合は、車いすと利用者を別々に運ぶ選択肢もある。   避難所での支援 体育館のような広い避難所では肢体不自由者は出入口近くの場所が便利。奥になってしまうと、通路が狭く車いすが自由に通行することがむずかしくなる。 避難所に多目的トイレがない場合は、仮説の施設を速やかに設置し、施設のバリアフリー化に務める。また、体育館の床は、冬だとかなり冷えることもあるので、個室を用意したり、毛布などを優先的に配布する。   取材・文/辻野聡 協力/岡野善記(車いすインストラクター)、神奈川リハビリテーション病院 参考資料/NHK災害時障がい者のためのサイト


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