病院や薬局だけではなく、化粧品会社など仕事の場は広がっている
薬 剤 師
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 薬剤師といえば、私たちは薬局などで薬を手渡してくれる人というイメージが強いですが、実は製薬会社で薬が作られるところから、私たちの手にとどけられるまで、このすべてに薬剤師はかかわっています。  まず、製薬会社で新しい薬の開発のための研究や実験をしている薬剤師がいます。また、その販売にあたっては、薬の効果や使用法を全国の医師や薬局に知らせる役目をはたしているプロパーと呼ばれる薬剤師がいます。  そして病院や薬局の薬剤師がいて、医師の書いた処方せんにもとづいて薬を調剤して、服用法を説明し、私たちに渡してくれます。さらに、保健所にも薬剤師がいて地域の環境衛生の指導にあたっていますし、各地の水道局にも水質検査などを担当している薬剤師がいます。薬品のプロとして、薬剤師はさまざまな分野で必要とされているのです。  つとめ先別にみると、薬局などをみずから経営している薬剤師は全体の1割強、9割弱は雇用されて働いています。  うち、病院や診療所で働いている人が3割、製薬会社などで働いている人が3割、薬局で働いている人が3割、保健所や水道局など行政機関で働いている人が1割となっています。

仕事の環境
●薬剤師の多くは、薬局や調剤室などの室内で仕事をしていますが、製薬会社のプロパーなどは、外回りの仕事になります。●薬剤師の免許所持者の半数以上が女性であり、結婚等でいったん退職して再就職を考える人も多くいます。

薬剤師になるには

これまで・今後
 現在、薬剤師の資格をもっている人は17万7000人います。  人口の高齢化などを背景に、薬剤師に対する需要は今後とも増えると予想されます。とくに製薬会社で働く薬剤師の数は、製薬会社間の競争の激化にともない大幅に増加するものと考えられます。  また、最近急増しつつあるドラッグストアなどで働く人も増えており、パートタイマーで薬局などで働く女性も増えてきています。

先輩からのアドバイス
 私がこの薬剤師という仕事を選んだのは、女性が多く進出している仕事だということと、一生できる仕事だということです。現在、私は病院で働いていますが、人の生命にかかわる仕事ですからミスは許されません。その点、神経をつかいます。また、急速に変化する医薬品の情報に遅れないように日々勉強しています。(薬剤師・高橋京子)

こんな人が向いています
 人の生命にかかわる仕事だけに、すべてのことに細心の注意をはらい、ひとつのことを途中で投げ出さずにしつづける根気が必要です。また、患者さんにやさしく処方せんを説明できるような誠実な人が望まれます。
『中学生のための仕事発見ガイド』(実業之日本社)より。

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