企画を立てて取材をし、原稿も書く。本作りの演出家
編 集 者
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 本屋さんには多くの雑誌や書籍がならんでいます。これらの雑誌や書籍を編集するのが編集者の仕事です。
 雑誌でも、書籍でも、本づくりはテーマの設定が第一のポイントです。「読者がいま読みたいものは何か」と、編集者はつねに考えています。
 雑誌のばあい、編集長を中心に編集会議をおこない、その会議で、どんなテーマをどう取り上げるかを決めます。編集者の仕事は、ここで決まったテーマについて、誰かに原稿を依頼したり、あるいは自分で取材して原稿を書くことです。テーマになったものをいろいろな角度から分析して記事にまとめますが、雑誌によっては、取材する人と、取材結果をまとめて記事を書く人という分業システムをとっているところもあります。
 書籍のばあいも、テーマが決まれば、編集者は、その内容にもっともふさわしい執筆者を選び、依頼します。このため編集者には、各分野にわたる幅広い知識が必要となります。有名な執筆者にはいろいろな出版社の原稿依頼が集中し、なかなか引き受けてくれないこともあります。引き受けてもらえたばあい、つぎはしめ切りまでに原稿を集めるのが重要な仕事です。そして、集めた原稿を整理し、印刷所に渡すことになります。

仕事の環境
●編集者の大半は出版社などにつとめていますが、フリーで出版社と契約して仕事をしている人もいます。●勤務時間は不規則になりがちで、しめ切り日の前日などは徹夜になることもしばしばあります。●編集者の4分の1は女性だといわれ、出版社は女性のおもな職場のひとつとなっています。

編 集 者になるには

これまで・今後
 第二次大戦後、本屋さんにならぶ雑誌も書籍も急速に増えてきました。編集者も増えつづけ、現在では、約3万5000人の編集者がいるといいます。  つぎつぎに新しい雑誌が生まれ、出版点数も年々増加傾向にありますが、一方で廃刊になる雑誌も多く、若者の活字ばなれも起こってきています。  しかし、最近では書籍や雑誌だけではなく、コンピュータのソフトやビデオなどにも進出する出版社も増えてきており、その方面での採用は増加していくものと思われます。

先輩からのアドバイス
 編集の仕事というのは、ほかのどの仕事にもまして、その人個人の人間性、個性がたいせつな仕事です。科学のテクノロジーが発展すればするほど、編集の仕事のような、人間の感性をたいせつにする仕事はますます重要になってくるでしょう。あなたの個性、創造する能力をぜひ編集の仕事にぶつけてください。(編集者・佐々木克典)

こんな人が向いています
 あらゆることに興味をもつような、好奇心旺盛な人が望まれます。また、編集者の労働時間は不規則になりやすく、徹夜になることも多い仕事ですので、体力にも自信がないとつとまりません。
『中学生のための仕事発見ガイド』(実業之日本社)より。

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