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  ボールを追いかける楽しみと車いす体験の広がり

ボールを追いかける楽しみと車いす体験の広がり

元気いっぱいのジュニアたちが集まった「中外製薬車いすテニスキャンプ2018」は、千葉県勝浦市で行なわれた。悪天候が予想された初日は体育館、晴れ間も出た2日目は屋外コートが舞台だ。 車椅子のジュニアだけでなく健常者も参加して、会場は終始和気あいあい。レベル別のテニスレッスンの後は、両者がボールを打ち合ったり、ダブルスを組んでミニゲームをしたり。車椅子に乗った健常者に障がい者がスピーディな動かし方を教える場面もあった。 このキャンプの特徴のひとつは、テニスはもちろんのこと、他にもさまざまなスポーツがプログラミングされていることだ。ボールを使ったさまざまなゲームやチーム対抗戦、全員参加の車椅子競争、バスケットボールなど。ゲスト参加した元横浜ベイスターズ投手の小杉陽太さんがキャッチボールを指導すると、コツをつかんだ参加者はすぐさま試合形式でソフトボールを楽しんだ。 スポーツはやっぱり楽しい!カラダを動かし尽くしていい汗をかきまくった2日間だった。 車椅子ソフトボールといえば、健常者も障がい者も共に楽しめるスポーツとして最近注目の競技だ。今回、明治大学商学部の出見世信之ゼミでは、10月に東京で開催された「中外製薬2018東京国際車椅子ソフトボール大会」を多くの人に知ってもらうために、ゼミ活動の一環として体験会を企画。同大学の学生を中心に約30人が参加した。 出見世ゼミの研究テーマは「よい会社ってどんな会社?」。CSR(企業の社会的責任)や企業倫理の視点を交えて、社会にとってよい会社とは、を常に考えているゼミだ。 「実際にイベントを開催する場面では、どんな苦労があるのかをゼミ生たちも体で感じたと思います」(出見世教授) ゼミ生の森下実さん(商学部3年)は「会場の確保や参加者の募集など苦労もしましたが、参加している人たちの笑顔を見て、やってよかったなと思いました」と振り返っていた。 体験会は、日本代表選手の石井康二さんや小貫怜央さんらもサポート。参加者からは「スポーツはそんなに得意じゃないけど、すごく楽しめた」「ちょっとしたコツをつかめば誰でもできますね」といった声が聞かれた。 取材・文/編集部 写真/辻野 聡、一般社団法人日本車いすスポーツ協会、編集部


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