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  当事者の生の声を「笑い」に乗せて発信(その3)

当事者の生の声を「笑い」に乗せて発信(その3)

真野CPは「あるある・チャレンジ・検証」が番組企画の3本柱だとも言う。 「『障害者あるある』をテーマにすると当事者の悩みが共有できます。健常者にとっては、知らなかった世界がわかるんです。 『チャレンジ』は既存のバリアを乗り越える工夫を伝えられます。たとえば、教員免許を目指す吃音(※)の大学生に実際に模擬授業をやってもらいました。そのために彼はいろいろな準備をするわけです。そこからバリアを打ち破る知恵がみえてくるんです。あるいは「吃音の人は教師になれないよ」と思っている人が、「意外といけるかも?」と考えるきっかけになったりします。 『検証』では、健常者の「素の」対応から意外な差別意識があぶり出され、現実が伝わったりします」 「大事なことをきちんと伝えるのと同時に、ムーブメントにどう変えていくか、どうやってより多くに人に届けられるかを常に考えています。その一環としてのイベントが『バリコレ』です。個性豊かなデザイナーが製作したバリアフリーファッションを、障害のあるモデルたちが着て披露します。『え、これって超カッコいいじゃん!』と老若男女を問わず。多くの人に感じてもらいたいと思っています」 いろいろな切り口・演出手法を使って、多くの人に考えたり関心をもってもらうきっかけを作る、一方ではキチンと当事者が大事にしていることを伝える。その両輪を磨きながら、『バリバラ』という車が2020年のさらに先に続く道に向かって走り続けることを期待したい。     ※吃音……発声時に第1音が円滑に出なかったり、ある音を繰り返したり(ぼ、ぼ、ぼくは)、伸ばしたり(ぼーくは)、無音が続いたり(………ぼくは)する言語障害。不安や緊張などの心理的影響が強いと考えられているが、原因は不明。


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