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  Road to 平昌~ノルディックスキー~(その2)

Road to 平昌~ノルディックスキー~(その2)

クロスカントリースキーは、上り、下り、平地がそれぞれ1/3ずつのバランスで設定されたコースを、スキーで滑走する競技だ。「雪上のマラソン」とも呼ばれ、心肺機能と力強いストックワークが必要になる。1976年の第1回冬季パラリンピック(スウェーデン・エンシェルツヴィーク)から行なわれている種目だ。 選手は障がいの程度や状態に応じて細かいクラス分けがあるが、競技は立位(立ってすべることができる)、座位(シットスキーという座るタイプのスキーを使用する)、視覚障がい(B1、B2はガイドが伴走)の3カテゴリーで表彰される。選手のクラス分けに応じた計算タイムが設定されており、実測タイムに乗じて最終リザルトが算出される。この計算タイムによって公平性が確保されるのだ。 クラシカル走法(スキーをまっすぐ平行に走らせる)とフリー走法(主にスキーを八の字に開いて加速させる)があり、走法と距離を組み合わせた種目が行なわれる。距離は、1㎞のスプリント、ミドル(5〜10㎞)、ロング( 20㎞など)がある。 平昌冬季パラリンピックでは、男女ともスプリントクラシカル、ミドルクラシカル、ロングフリーのほか、チーム種目として人気の高いリレーも行なわれる予定だ。 立位、視覚障がいの選手が使用する用具は一般と同様だが、座位のシットスキーでは開発競争も見どころのひとつ。ソチパラリンピックで銅メダルを獲得した久保恒造が陸上競技のレーサーと同タイプの、前傾姿勢が取れるシットスキーを使用してから、このスタイルが主流になった。イタリアやドイツには、車メーカーが開発支援したカーボン素材一体型のシットスキーを使用する選手もいる。平昌冬季パラリンピックではどんなマシンが登場するのか。そこにも、ぜひ注目したい!


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