図書館を利用する人のために、本や雑誌などを分類、整理する
図書館司書
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 司書の仕事は大きくいえば、図書館や会社の資料室で、本や雑誌、新聞などの資料を集めて整理し、利用者が読みたいものをすぐ見つけられるように手助けすることです。
 ふつう図書館や資料室で働く人を司書と呼んでいますが、正式には、図書館法が定める公立図書館の専門職員の職名なのです。また、学校図書館で司書・司書補のような専門的な仕事をする人を、司書教諭、学校司書といいます。ただし、実際の図書館には、資格をもたない事務職員もたくさんいますし、その仕事も資格をもっている人と、もってない人ではっきり分かれているわけでもありません。ですが、最近では資格をもつことが必要とされてきており、事務職員に対しては、司書の講習を受けることがすすめられています。
 司書の仕事は、本や雑誌以外にも、CDやビデオテープなどの収集もあり、すべてに番号をつけ、あとで探しやすいようにカードやコンピュータのディスクなどに記録します。
 利用者の相談にのり、質問に答えることもたいせつな仕事です。たとえば、その図書館にはないものでも、どこに行けば利用できるかまで教えられるだけの知識も必要になります。公共の図書館では、読書会や映画会などの企画も司書の仕事となっています。

仕事の環境
●公立図書館や大学図書館の多くが、平日5時・6時以降も開館し、また土曜・日曜も一日中開館することが多いため、司書の労働時間は、時差出勤や長時間労働になりやすい。●夏季は資料の整理や点検のため、長期休暇は取りにくい。●女性の多い仕事で、とくに学校司書の場合、大半が女性となっています。

図書館司書になるには

これまで・今後
 公共図書館や大学図書館では司書の採用数がやや増加傾向にありますが、コンピュータの導入などで、今後大幅に増えるということはないでしょう。  しかし、企業の図書館や資料室での司書の採用は増えるものと思われます。
 学校図書館に関しては、学校図書館法改正案が成立し、全国の小・中・高校に司書教員を配置することが決定しています。

先輩からのアドバイス
 子どものころから本を読むことが大好きで、本にかこまれた中で働きたいと思っていましたので、学生時代、司書の資格をとり、現在は県立図書館で働いています。司書の仕事は本の収集・整理だけではなく、大学生が卒業論文を書く時期などは、よく相談も受けます。ふだんからさまざまな分野に興味をもつことがたいせつですね。(司書・中島由香)

こんな人が向いています
 とにかく本が好き、という人。ただし、自分の好きな分野だけに興味をもっているだけではつとまりません。好奇心があり、幅広い教養も必要です。また、利用者の相談にも明るく応じられるような人柄が望まれます。
『中学生のための仕事発見ガイド』(実業之日本社)より。

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