大空に舞うロマンの世界。長年の教育訓練と飛行経験が必要
パイロット
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 パイロットは人や貨物の輸送のため飛行機を操縦する専門家ですが、このほか航空機を利用した写真撮影や広告宣伝などの仕事に従事している人もいます。
 ほとんどのパイロットは民間企業に就職していて、うち8割が大手の航空会社につとめています。  大型の飛行機のばあい、ふつう機長(キャプテン)と副操縦士(コー・パイロット)のふたりのパイロットが乗務しています。機長は自分で操縦し、飛行についての全責任を負い、また、ほかの乗務員の指揮監督もおこないます。副操縦士は、操縦や地上の管制官との通信、飛行計器の監視などについて機長を助けます。
 出発前にパイロットはディスパッチャーとよばれる運航管理者と航路の気象データなどを考えて、安全で経済的に飛行できる航空路を決め、飛行高度、飛行速度、積み込む燃料の量を決定します。  飛行機の操縦のなかではとくに離着陸に神経をつかいますが、最近ではハイテク化がすすみ、自動離着陸も可能です。また、離陸した後は自動操縦に切りかえますが、それでも管制塔への連絡、計器の監視、雷雲や乱気流の発生など、ときによっては緊急事態に対応して適切な処置をとれるよう、万全の備えをしています。

仕事の環境
●飛行ダイヤに合わせて乗務するため、早朝乗務したり、国際線では夜間に飛行するうえ、時差などもあるので勤務時間帯は変則的です。

パイロットになるには

これまで・今後
 技術革新による航空機の大型化、自動化がすすみ、航空会社のパイロットの需要は航空輸送の需要の伸びにくらべ、低くなっています。  しかし、日本もアメリカのように、事業免許をもった人が、自分で飛行機を購入して、個人で営業する個人タクシーのような事業が今後増えたり、自家用飛行機を会社経営者やタレントが購入したりと、それに合わせてパイロットの需要も増えてくるものと予想されます。

先輩からのアドバイス
 パイロットの交信はすべて英語でおこなわれますから、英会話力を十分身につけておくことが必要です。また、かつては運動神経が発達していることが要求されましたが、航空機の装備が改良されたため、運動神経に頼るていどは低くなっています。しかし、視力のほか、健康診断は相変わらずきびしいものがあります。日頃から体をきたえておくことがたいせつです。 (パイロット・関根 徹)

こんな人が向いています
 一瞬の判断が大事故につながりかねないため、どんな緊急事態がおきても、状況を冷静に判断し、適切な処置がとれる、情緒の安定と判断力が要求されます。機長になってからも、乗る機種に合わせてまた訓練があります。好奇心旺盛な人が求められます。
『中学生のための仕事発見ガイド』(実業之日本社)より。

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