色とスタイル、そして素材を組み合わせて流行を作り出す
ファッションデザイナー
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 衣服や身の回り品のデザインをするのがファッションデザイナーの仕事です。仕事の基本はスタイル、色などのイメージを考え、具体的なデザイン画にまとめることです。しかし、売れっ子のデザイナーのばあい、デザインのイメージだけを考え、実際にデザイン画にするのは助手(モデリスト)にまかせることもありますし、また一方、デザインから素材の選択、裁断、ミシンがけまですべてやっている人もいます。  注文服(クチュール)のデザイナーでは、ミシンがけから仕上げまで、自分で、あるいは直接人を指導しておこなうのがふつうです。着る人の個性を尊重し、その意見も取り込みながらデザインを決め、かりぬいを経て、着る人それぞれに合った服を仕上げていくのです。
 既製服(アパレル)のばあいは、デザイナーが製品になるまで責任をもってチェックすることもありますが、むしろ組織の仕事の一部としてデザインを担当するといったケースが多くあります。デザイン画をもとに型紙(パターン)を製図するパターンナーや、基本パターンを各サイズ別に展開するグレーダー、あるいは布地の中にそのパターンを効率よく正しくはめ込むマーカーなどの専門的なスタッフとともに、大量に売り出す服を作っていきます。

仕事の環境
●ファッションデザイナーには、ブティックなどを自分で経営しているばあいと、アパレルメーカーで働いているばあいとがあります。●新製品の発表やファッションショーの前、また、お客さんの希望日に仕上げるばあいなど、残業がつづいたり、徹夜になったりすることもあります。

ファッションデザイナーになるには

これまで・今後
 現在活躍しているファッションデザイナーは、7000~8000人前後といわれています。この中には、自分でブティックを経営していたり、アパレルメーカーやデパートなどで働いているファッションデザイナーもふくまれます。  現在では、自分に合った洋服を仕立ててもらうより、お店で自分の好みのデザイン、合うサイズのものを探すのが一般的になっています。さまざまな製品が豊かに出回るようになった原因には、アパレルメーカーで働くデザイナーの急増があげられます。

先輩からのアドバイス
 イメージを形にする技術は絶対に必要です。しかし、学ぶことによって修得できる技術に対して、感性というソフトの部分は、自分で磨くしかありません。デザイナーというものはたぶん、なろうとする意志はもちろん必要ですが、ならずにはいられない人がなるものなのではないでしょうか。(ファッションデザイナー・比嘉京子)

こんな人が向いています
 手先の器用さももちろん必要ですが、創造性が何よりたいせつです。表現しないではいられないものを自分の内側に抱えている人や、時代の流れ、気分を読み、流行にのった、あるいは流行を作り出したいという気持ちも必要です。
『中学生のための仕事発見ガイド』(実業之日本社)より。

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