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康熙奉(カン・ヒボン)著インタビュー『いまの韓国時代劇を楽しむための朝鮮王朝の人物と歴史』

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2000年代半ばに『冬のソナタ』などで最初の、2010年代始めには二度目の流行が起きた韓国ドラマ。2018年のいま、第三次というべきブームが起きている。テーマは朝鮮王朝を舞台にした時代劇。かつて朝鮮王朝にまつわる新書シリーズで70万部のベストセラーを生み出した康熙奉氏が、現代の流行に合わせて新刊を上梓した。その康氏に、韓国時代劇の人気と背景、楽しみ方をうかがった。

――日本でも韓国時代劇は人気がありますね。

康熙奉「NHKを初めとして多くのテレビ局が盛んに放送しています。それだけ見る人が多くなってきて、韓国時代劇に関心を寄せる人もたくさんいます。ただし、あくまでも韓国の時代劇なので、韓国の歴史がわからないと部分的に理解できないところも多いでしょう。特に朝鮮王朝に対して相応の知識を持っていたほうが、韓国時代劇をもっと楽しめると思います」

――朝鮮王朝というのは、どんな王朝だったのですか。

康熙奉「3つの大きな特徴がありました。1つ目は国王を頂点とする中央集権国家だったということです。国王の権力が絶対だったので王位継承があれほどもめたのです。2つ目は国教が儒教だったことです。儒教は人間の序列を認める思想があり、結果的に厳しい身分制度が容認されました。3つ目は官僚同士の党争が激化したことです。そんな派閥闘争は韓国時代劇の格好のネタになりました」

――そうした朝鮮王朝を扱った今回の新刊は、どんな内容になっていますか。

康熙奉「朝鮮王朝時代の歴史的な背景をわかりやすく説明した構成になっています。実際、韓国時代劇を見ている人の中では、どこまでが史実でどこからがフィクションなのかということが気になる人も多いと思います。ドラマを面白くするために、韓国時代劇はフィクションの割合が高いのですが、根底ではしっかりと史実を押さえています。そういう意味で、史実とフィクションの違いを今回の新刊では明らかにしています」

――これから韓国時代劇を見るうえで新刊が役に立ちますか。

康熙奉「日本の時代劇との決定的な違いを言えば、韓国時代劇はドロドロとした宮廷ドラマが多いということです。宮廷の中では、国王・王妃・側室・高官・女官といった様々な立場の人たちが絡み合いながら、権力闘争が繰り広げられていきました。そういった部分というのは、韓国の歴史に詳しくないと難しく感じるかもしれませんが、人間の権力に対する欲望や葛藤というのは世界共通の普遍的な要素を持っています。そのあたりを新刊では整理して解説しました」

――最近の人気作品も取り上げられています。

康熙奉「具体的に言うと、『オクニョ 運命の女(ひと)』『雲が描いた月明り』『七日の王妃』『秘密の扉』などの人気作品の時代背景などもわかりやすく説明しています。ドラマの理解が深まると思います」

――本文以外にも歴史データが豊富ですね。

康熙奉「歴代王と歴代王妃の詳しいデータが載っていますし、年表や人物事典や用語事典もあります。韓国時代劇を見ていてちょっとわからない部分があれば、それを一目で確認できる構成になっています。韓国時代劇を見る際の手軽な手引書として新刊を活用してくだされば幸いです」

【書籍内容】

第1章 韓国時代劇の人気作品で一挙に把握!朝鮮王朝の歴史とエピソード
第2章 韓流時代劇を見るときに必読!「朝鮮王朝の歴史/簡潔編」
第3章 朝鮮王朝をより深く知るための重要な歴史知識
第4章 これが韓国時代劇の主人公たちの実像!
第5章 韓国時代劇の最強ネタは「朝鮮王朝三大悪女」!
第6章 朝鮮王朝を揺るがせた重大事件の張本人
◆資料 歴代国王一覧・歴代王妃一覧・朝鮮王朝年表・人名事典・用語事典

【著者略歴】

康 熙奉(カン ヒボン)
1954年東京生まれ。在日韓国人二世。韓国の歴史・文化や日韓関係を描いた著作が多い。特に、朝鮮王朝の読み物シリーズはベストセラーとなった。主な著書は、『知れば知るほど面白い朝鮮王朝の歴史と人物』『朝鮮王朝の歴史はなぜこんなに面白いのか』『日本のコリアをゆく』『徳川幕府はなぜ朝鮮王朝と蜜月を築けたのか』『ヒボン式かんたんハングル』『悪女たちの朝鮮王朝』『韓流スターと兵役』『朝鮮王朝と現代韓国の悪女列伝』など。最新刊は『いまの韓国時代劇を楽しむための朝鮮王朝の人物と歴史』。