北アルプスから来た刑事

梓林太郎著 （ アズサ リンタロウ ）

現場は北アルプスの常念岳だった。転落事故とは思えなかった。遺体の背中に靴跡が残っていたのだ。誰かに蹴られたか、踏まれたかしたのだろう。その靴跡から、犯人に行き着かなければならない。道原伝吉警部は、その登山靴を特定するため、東京の登山用品店を訪れた。靴を購入したのは誰か？　捜査の過程で、その靴が不思議な歩みをしていたことが判明した。北アルプス、北海道、そして安曇野……全く別個に起きたと思われていた３件の殺人事件が１本の糸で結ばれたとき、恐るべき事件の真相が明らかになる!!